膝を曲げた時や指を曲げた時に鳴るポキッとした音。その正体をご存知でしょうか?
骨が折れる音?もちろん違います。
その正体は『関節液に溜まった気泡がはじける音』です。
医療用語では『裂隙音(れつげきおん)』や『クラッキング』という名称になります。
関節の中には空洞があり、その中を関節液(滑液)という液体が満たしています。関節液は関節がスムーズに動くための潤滑油のような存在で、また関節軟骨などに栄養を運ぶ役割も担っています。
この関節液が急激な関節運動などで気泡を発生させ(この現象を『キャビテーション』という)、その気泡が破裂した時の音が例の『ポキッ』という音の正体です。
気泡がはじけるだけなので、一見何の支障もなさそうに思えますが、気泡をはじけさせることにより関節や骨に負担がかかり、一説によればその力は1tにも及ぶと言われています。
その真偽は定かではありませんが、チリも積もれば…ということわざのように、痛くないからと無理にポキポキと鳴らし続けることで、将来骨が歪んだり動かしにくくなる、痛みが発生するなどのリスクが高まる可能性があるので、鳴らさずに越したことはないです。
因みに、ポキッと音が鳴ったらスッキリする、というのは単なる思い込みだそうです(笑)